「上学年の漢字ルビ付き表記」の検証
 現行の教科書では、上学年の未習漢字はひらがな表記になっています。
 たとえば「発明」という熟語は、二年生では「発」を習わないので「はつ明」と表記されます。
 でも、きちんと「発明」と表記し、そこにルビをつければ全く問題なく読めるはずです。むしろその方が読みやすく、単語として捉えやすくなります。
 そのことを検証する実践を行いました。


  東京書籍3年の国語教材「人をつつむ形」という説明文を、上学年の漢字もすべてルビ付き表記したテキストを作成し、3小学校の子どもたちの音読練習に使ってもらいました。学習後のアンケート結果は次のとおりでした。
 
  同じく東京書籍2年国語教材「ビーバーの大工事」でも次のような検証実践を行いました。
 上学年の漢字をルビ付き表記したプリントで音読練習。
それに取り組んだ子どもたちの結果は次のとおりでした。
 
 赤字の漢字は上学年の漢字です。ほぼ全員が上学年の漢字も読めるようになっています。残りの一人も2年生の漢字は完璧に読めるようになっています。これらの結果から、子どもたちは、上学年の漢字のルビ付き表記を抵抗なく受け入れていることがわかります。