「指導の全体構想」

  
○最初の一週間は漢字音読名人の集中的な取組をする。
○確実に読める漢字が一定できた時点から「一日一漢字」の指導に入る。
 一日一漢字を基本とするが、必要に応じて二漢字の指導も行う。
 その日学んだ漢字は小黒板等に掲示しておき、帰りの会で簡単に読み・筆順のおさらいをする。
○その日の漢字を「漢字書き名人」を使って家庭学習する。漢字音読名人も練習する。
○翌日プリントを提出する前に、子ども同士で読み・書きのチェックを行う。
 
  こんなふうにして、漢字音読名人で読みの習熟を先行させ、漢字書き名人で書きの習熟という併行学習の形を取れば、子どもたちは、無理なく学べます。
 この形で指導した学級では、驚異的な漢字習得の成果を上げています。併せて読書力の伸びもまた驚異的なものになっています。
 補 足
 現在の学校教育では、「学習の定着」に重要な意味を見出だしており、「書くこと」にとても重点があります。その方法として、宿題の多くは計算と、「漢字を○○回、書いてきなさい」というもの。これを子どもは興味が湧かない上に、勉強と捉えますので、「勉強は難行苦行」、「勉強は嫌い」、そして覚えにくいものだから「私は勉強ができない」と自分のことを思っている子どもが多いのです。これは子どもを劣等感に落とし込むシステムであることに気が付きましょう。人を劣等感に落とし込ませながら成長させることは難しいのです。
 赤ちゃんは、まず大人が自分に語りかける言葉を聞きます。充分聞くことで、場面にあった言葉をキャッチできると、それに近い発音を始めます・・・と考えていくと、つまり、言葉の発達は、大量に聞く⇒少し話す⇒相手の話を聞く⇒読む(文章語)のを聞く⇒書いた字があり、それは読むための字であるとわかる⇒字を読もうとする⇒字を覚えて書けるようになろうとするのです。
 つまりコミュニケーションが基礎に在り、書くのは最後、です。そして自由に色々なことが口語でも文章語でも表せるようになります。可能な限り、この順番を追いましょう。